今日はとても長いです。
昨年の7月6日、我が家の初代ラブラドール、テディは13歳の生涯を終えました。
骨肉腫の診断を受けてからひと月半ちょっと・・・
あっという間に逝ってしまいました。
あれから一年も経ったのですね・・・
闘病を始めてから亡くなるまでの日々の事は、今でも昨日の出来事のように思い出します。
病気に関しては、出来ることは全てやったと思い後悔はありません。
でも、私はこの一年、トラウマに苦しみました。
テディの最後は決して楽なものではありませんでした。
その光景が目に焼き付いて離れず、何度もフラッシュバックに悩まされました。
長年の外国暮らしでずいぶん神経も太くなったと思っていたのですが、自分の精神はこんなに脆かったのかと落胆です。
一年たって少しは落ち着いてきましたが、今でも背筋が凍る瞬間がたまにあります。
これいつ収まるんでしょう・・・時間がかかりそうですねぇ・・・
でも、私はこの経験を通して沢山の事を学んだと思います。
その一つが安楽死について。
ドイツで獣医さんのお手伝いをしていた見地から言うと、私は安楽死には反対です。
その理由は、ドイツではあまりにも決断が早急すぎると思ったからです。
テディの場合も、診てもらった専門医二人ともに、「いづれ安楽死だ」と言われました。
病気がわかった時点で(すでに立ち上がる事が出来なくなっていました)お願いしても受け入れてもらえたと思います。
私はもちろんそんな事は夢にも考えていませんでしたが、今後絶唱するような痛みが襲ってきた時、いったいどうしたらいいのだろう?ととても悩みました。
そして、最後の最後まで安楽死の選択はしない、と決めました。
でも、最後のあの場面を見て、自分の選択が正しかったのか深く考えざるをえませんでした。
結論としては、私は今でも安楽死には「反対」です。
でも、その決断をしなければならない時もあるだ、と言う事だけは肝に銘じた次第です。
・・・なんて話が湿っぽくなってしまいましたが、とにかくいろいろ考えることのあった一年でした。
そんな深刻になりがちな私たちを救ってくれたのが、このお方・・・
たとえ日々、悲しみは癒えていっても、テディのいない寂しさは決して消える事がありません。
でも元ちゃんが、その寂しさや哀しさを補っても余りあるほどの幸せを私たちに運んでくれました。
だいたい、犬と言うのは、
何もしないけど、ただ傍にいるだけ・・・
その存在がどれだけ私たちを幸せにしてくれることか・・・
一緒に居てくれて「本当にありがとう!」です。
テディは世界に数えきれないほどいる犬の中の、さらに取り立てて見栄えするわけでもないラブラドールでした。(笑)
でも、私たちにとっては世界でたった一頭の最愛の家族。
彼を失った悲しみは人間の家族を失った悲しみと同じです。
でも、この世の中には、人間の身勝手で捨てられる犬が後を絶ちません。
彼らの行く末は悲惨です。
「ペット」として飼われる犬は飼い主のためだけに生きているのです。
どうしてそんな残酷な事が出来るのでしょう?
飼い主を選べない犬たちの運命の不公平さにやりきれなさが募ります。
どうか一頭でも多くに救いの手が差し伸べられますように、今日天国のテディに祈りました・・・
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そして・・・
どうか君たちも元気で長生きでありますように!
コメント一覧 (18)
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- 2010年07月09日 05:18
- Mさん、
とんでもない。
今のMさんのお気持ちを思うと本当に胸が痛くなります。
今は悲しみと寂しさと後悔で一杯ですよね。でもそれが普通・・・辛い思いをしなければ悲しみを乗り越えられないのだと思います。
私もね~、テディのこともっと構ってやればよかったですよぉ。テディは暑い国から来たからか、抱きつかれるのあんまり好きじゃなかったんですよ。でもこんな思いをするのなら遠慮しなければ良かった・・・だから今の三頭は抱きしめまくってます(笑)
テディも亡くなってからはあまり夢に出てきませんよ。なぜでしょう?生きている時の方が出場回数(?)が多かったですね。
ホント、もう一度だけでいいから触りたい・・・「ありがとう」と言いたいです・・・。
BOSCHは評判いいですね。ドイツはドッグフードの基準が厳しいので安心だと思います。5月から9月ぐらいまでが旅行に最適です。ぜひ一度訪ねてみてくださいね。
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- 2010年07月08日 09:39
- もう1年かぁ...。
月日が経つのは自分たちが思っている以上に早いもんですね。
Indyはテディに似てるからどうしても重なっちゃってねぇ。私も正直そのときが来ないとどうすればいいのかわからないです。だって最愛の自分の子とできるだけ長く一緒にいたいじゃないですか。でも個人的には安楽死には賛成派です。でもその勇気が自分にはあるかなぁ、というとまた別問題で。
ま、とにかくまだ先のことだし、Indyが歳とったてきたら若いのもう1匹引き取りたいし、まだまだ拡張計画の途中です!
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- 2010年07月08日 09:36
- クミさん、暖かい言葉をありがとうございます。救われます。
そうですよね、今は悲しみの底に沈みきって、そのうち這い上がってこようと思います。
私も、犬をかまうタイプではなく、何気なく一緒にいる、そこが幸せ、という感じで、お互いの存在を感じて安心感、という暮らしでした。
もっともっとベタベタしたらよかった。愛犬にうるさがられようと抱きついていればよかったと思います。
夢でいいから会いたいけれど、亡くなってから一度も出てこず。写真やビデオ、動画を見てはいますが、夢でいいから、触りたいです。
余談ですが、ドイツのBOSCHというドッグフードをずっと与えていました。クミさんがドイツのことをかかれていて、犬にとって安心なドイツを信じて、、、という感じでした。いつか行ってみたいです。
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- 2010年07月08日 05:47
- ササキさん、
そんな風に思っていただけで、とても嬉しいです。ありがとうございます!!
実は、私はあまり犬を「構う」タイプではないんですよ。結構ほったらかしです。だからもっと大切にしてあげれば良かったなぁ、と今でも後悔しきりです・・・
テディは私の一番の宝物でした。そんな訳ないのに、ずっとずっと一緒に居ると思ってました。
きっとテディは、そんな私に身をもって「生と死」を教えてくれたのだと思います。
ずっと一緒にいてくれてテディには本当に感謝しているし、同じ後悔をしないよう、これから三頭を大切にしていこうと肝に銘じました。
いや、なんか胸がいっぱいになっちゃってうまく書けません・・・
ササキさん、少しは落ち着かれましたか?どうか体調にお気を付けくださいね。
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- 2010年07月08日 05:21
- 6わんの母さん、
お久しぶりです。体調はいかがですか??
私たちより寿命の短い犬・・・愛犬を見送るのは飼い主の義務ですよね。
それなのに途中で投げ出してしまう人の多い事・・・本当に悲しい事です。
人間は必ず、いつかこのツケを払う時が来ると思います。
> 私は非常に心の弱い人間ですから・・・
そんなこと~~!!
6わんの母さんはワンちゃん達を本当に愛していらっしゃるから、どんな時でも絶対その仔に一番の選択をされると思います!
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- 2010年07月08日 05:00
- cocoさん、
コメントありがとうございます。一言メッセージ必ず拝見しております。いつもありがとうございます!
私もテディに痛みが出たら命を縮めることになっても強い薬をと思っていました。
結局その必要はありませんでしたが、多分肺に転移していたのかもしれません。息が出来なくて苦しみました。
息が出来ない苦しみは人間でもわかるわけで、もっと早く楽にしてあげれば・・・と今でも思ってしまいます。
でも、テディが全身全霊を賭けて私に見せてくれた動物の生き様、目をそらさず見ていられて良かったと思います。
ご質問の皆さんは元気ですよ!
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- 2010年07月08日 04:47
- ザビーネさん、
初めまして、コメントありがとうございます!
私、まだ小学生だったんですけど、親戚の家で飼っていた犬の安楽死に立会いました。
人間の食べ物をやっていたので、腎臓を悪くしてしまったのです。
今から思えば完全に飼い主の責任ですが、あの時はまだよくわからなくて・・・でもなんか納得いかないと思ってました。
多分あの時の経験が、無意識ならがも、今の考え方の元になったのだと思います。
おっしゃるとおり、本当に一瞬でも長く生きて欲しいですよねぇ。
だからとても辛い決断になると思います。そしてとても勇気のいる決断・・・でも、もしまた同じような事が起きたらその時は逃げずに考えなければと思っています。
私も、向こう側に行ったら聞いてみたいです・・・でもその前に今の三頭も見送る事になるわけで、聞きたい事山積みになりそうですぅ・・・。
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- 2010年07月08日 04:36
- Mさん、
大丈夫ですか!!
今のお気持ちは痛いほどわかります・・・
私も本当に悲しみで身もだえて、体の中が空洞になってしまったようでした。
ドイツでは一番いい季節でしたが、青い空を見ても涙でかすむだけでした。
ずっと最後の時のことを考え続け眠れませんでした。
それでも他の二頭の世話があるから、普通に暮らしていましたが、彼らを見ているのすら悲しかったです。
Mさん、どうか今は悲しみを押さえないで逝ってしまったワンちゃんのために思いっきり泣いてあげてください。
悲しみの海の底に沈んで、沈んで、沈みきってしまってもいいんです。
時間はかかるけど、必ず光がさしてくるから・・・
どうか、どうか体調にお気をつけくださいね。
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- 2010年07月08日 04:20
- lisamamaさん、
日本は今でも安楽死と言う選択はあまりしないようですね。
ヨーロッパでは「えっ?まだ元気じゃない!」と言う場合でも不治の病の場合は、安楽死を選択する飼い主が多いです。
治らないのにこれから苦しませる必要は無い、と言う事なのですけど、私としては「もうちょっと頑張ろうよ」と思ってしまいます・・・
> おそらく、正解は無いのだと思います。
全くです。動物とコミュニケーションの手段が無い人間は自分が正しいと思う選択をするしかありません。
その時が来たら、絶対後悔したくないから、ベストの選択ができるよう日頃から我が犬たちを良く観ていなければいけません。
三代目のワンちゃん、大変だったのですね・・・
でも最後lisamamaさんにみとってもらったワンちゃんは幸せでしたね。今は天国でママさんとリサちゃんを見守ってくれてますね
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- 2010年07月08日 04:11
- まるまるさん、
全くおっしゃる通りです。長年暮らしてきた家族がその仔にとって最も適した方法を選べるはずですよね。
テディは痛みに苦しむことはありませんでしたが、最後数日息が出来なくてとても苦しみました。
亡くなってすぐ大量に吐血し、もっと早く楽にしてあげるべきだったのかと悩みました。
でもこの出来事を通して、今の三頭にも必ず訪れる瞬間を少しでも楽にしてあげなければ、と言う覚悟が出来たと思います。
テディが身をもって私に教えてくれたレッスンでした・・・
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- 2010年07月08日 00:10
- 昨年の七月七日の日記は、先月亡くなった愛犬が闘病中から何度も読ませて頂いてました。そして涙を流さずに何とか読み終える事が出来るようになったのは、ごくごく最近です。
上質の文学作品に出会った時の様に心に強く響き、どんなに深くテディちゃんを愛し、大切にしてきたかが痛いほど伝わってくる日記だなあといつも感じます。
愛犬の病の治療に関しては、飼い主として『これが正解』という所には中々到達出来ませんね。その場その場で最良と思う選択をしたつもりですが、愛犬にとってはどうだったのか・・。我が家の場合は住み慣れた自宅で、ずっと離れずに来た家族がいる中で最期を迎えさせてあげたいと願っていましたが、それが叶ったのだけが救いです。
テディちゃんにとってクミさんは自慢の飼い主であり、家族だった事がよくわかります。写真の中のテディちゃんの笑顔がそれを物語っている気がしますヨ。そしてその関係は、今も何ら変わる事がないんでしょうネ。
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- 2010年07月07日 20:19
- 書き込みは久しぶりになりますね・・・
愛犬を見送ると言う事は、どなたにも共通の辛さがありますね。
苦痛に耐える愛犬の限界を見極める難しさを深く考えさせられました。
反面、健康で精一杯の笑顔を振りまく健気な仔、或いは病気で面倒見切れないとか、自己中心的理由から見捨てる飼い主の存在に身体が捩れるほどの憤りを憶えます。
安楽死について・・・
私は非常に心の弱い人間ですから、もがき苦しむわが仔には安楽死を選択すると思います。
多分・・・。
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- 2010年07月07日 18:40
- 初めまして。いつも楽しく拝見させて頂いています!
安楽死については本当に色々な意見があると思います。私も1代目を骨肉腫で亡くしました。彼の最後は壮絶な痛みとの戦いでした。毎日毎日家族で安楽死について話し合いましたが結局決断出来ぬまま亡くなってしまいました。12年経った今でもまだあの時の悲痛な叫び声、もがき苦しむ姿が忘れられません。あの時は出来るだけ一緒に長く居たいと言う思いばかりで決断できませんでしたが、今はその思いが逆に人間のエゴだったのかもしれないと思ってしまいます。犬は自分がガンに罹ったから痛みがあるんだなんて分からないですからね・・・いつか私も向こう側の世界に行ったら彼に聞いてみたいです。あの時の選択がはたして正しかったのかどうか。今は2代目(元野良)を送りシニアに片足突っこんでる3代目(元保護犬)がおります。願わくば老衰で静かに息を引き取って欲しいのですが、もしそうでない状況が来た時は1代目が残してくれた大切な経験を無駄にしない様家族で話し合って行きたいと思います。また遊びに来ますね!
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- 2010年07月07日 15:00
- 一言メッセージでいつもおじゃましております。cocoです。
我が家のメグは心臓から来る咳で終末は夜も眠れないときが有りました。
安楽死は全く考えませんでしたが、生活の快適さを最優先しました。
きついお薬を使いました。
それが元かも知れませんが心臓発作であっという間に虹の橋へとかけて行きました。
亡くなってしばらくは、色々と後悔をして苦しみました。
あれから4年。今はあれでよかったと思うようにしています。
こちらにお邪魔するきっかけとなった、ジーナちゃん、ラヴィ君のブログが突然消えてしまいました。色々とママさんは苦しまれた結果だと思いますがさみしいです。
あの甘えん坊の可愛いラヴィ君はどうしているのかしら。と思う日々も有ります。
もし、ご連絡ができるようでしたら、宜しくお伝え下さい。
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- 2010年07月07日 10:58
- 1週間前、愛犬を急性自己免疫性溶血性貧血による急変でなくしました。立ち直れません。
拾ったときから12年、とても元気で、家の中も外も一緒くた、山登り、川遊び、旅行、何でもありで、目指せ20歳、だったのに。宝物だったのに。初めての病気が難病。
引きちぎられるような思いです。
今は、楽しかった12年よりも、最後の苦しい息の時を、繰り返し繰り返し考えてしまいます。
安楽死を考える余地もないほどあっけない最後でしたが、最後の息の中、ものを言おうとする愛犬をみていて、見守る中見送れたことが微かな救いになっています。
はじめの頃からブログをみさせていただいています。
初めての書き込みがこんな内容になってしまい、すみません。
一人でいると、考えてしまって、涙が止まらない。。。
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- 2010年07月07日 00:14
- 安楽死。
難しいですね。。
実家の三代目ワンも乳癌で亡くなりましたが、
その死は壮絶でした。。
苦しんで、苦しんで、最後は断末魔の叫びをあげて
亡くなりました。
苦しむ彼女を必死にさすり、泣きながら
「もうすぐだから!もうすぐ楽になれるから!
ごめんね、ごめんね!」
と叫んでいました。
当時、獣医からは「安楽死」という言葉はありませんでしたし、そういう選択肢を思いつきもしませんでした。
でも、あんなに苦しむと分かっていたら。。
どうしていたかな。。。
おそらく、正解は無いのだと思います。
一緒に暮らしてきた家族の納得のいくようにするのが、ワンコにとっても、家族にとっても一番のことなのだと思います。
命あるものは皆、今そこに居るだけで素晴らしい。
余計な命など、一つもない。
とても、とても単純で明快な事ですよね。
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- 2010年07月06日 22:41
- 終末期をどう過ごさせてあげたいのか...は、一緒に暮らしてきた家族でなければ分からないでしょう。
安楽死を選ぶことも選択肢のひとつですね。
病気によっては耐え難い痛みと闘うこともあるかもしれないですし。
なかなか、心を決めておくのは難しそうです。
人間の様に痛みのコントロールをもっとしてあげたいですよね。
痛みと呼吸を助けてあげながら、家族の見守る中で安心して旅立たせてあげたいと思います。
大切な家族ですから。
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このブログは、転勤族で数年ごとに海外を転々としている(アメリカ、サウジアラビア、シンガポール、日本、ドイツ、ノルウェー、アメリカ!)我が家の各国の生活と、一緒に移動している犬達の記録です。
現在登場するのは、ちばわんのHPで犬の募集掲載を担当している私、ちばわんから引き取った「タス」、テネシー州の保護団体から引き取った「ストーム」そしてノルウェー人の夫。二人と二頭が、アメリカ・ヒューストン郊外で暮らす日常を綴っています。
ヒューストン以前は、オーストラリア出身のラブラトールのテディ(2009年7月6日没)、シンガポールのとある道路の穴で5匹の子犬を産み、子犬共々保護したマリア(2014年8月15日没)、ちばわんの預かり犬からドイツ・ハンブルクへの引っ越しを機に家族になったマット(2015年10月21日没)、やはりちばわん出身で元麻薬捜査犬候補、はるばる日本からドイツへやってきた元気(2015年12月22日没)たちの記録です。
私がボランティア活動をしている「ちばわん」にはまだまだ沢山の犬猫が本当の家族を待っています。リンク集の「ちばわん」をぜひご覧ください!日本での預かりボランティア時代の日々は「旧ドイツ犬日記」に綴っています。
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本当に「光陰矢のごとし」なんですよねぇ。
でも今でも昨日の出来事のように感じる・・・
私もIndyの画像見て、いつも似てるなぁと思ってますよ。
だからちょっと切なくなったりもします・・・
どうかIndyもMadisonもテディより長生きでありますように・・・頑張るように伝えてくださいな。
三頭、計画してるのですね!
ウチは三頭体制はこの組み合わせが最後かなぁと思うけど(多分・・・)、おばあちゃんになっても犬は飼い続けたいなぁ。
年取ってどこに住んでるかわからないけど、大型犬の老犬と一緒に水際に座って一緒に日没を眺めたりするのが夢ですなぁ・・・