ピクリとも動かない。
対向車もめったに来ない。
たまに来る対向車に前の車の運転手さん達が何か聞いている。
ラジオの交通情報もノルウェー語でチンプンカンプンだし、ナビにも情報が出てこない。
しょうがないので夫に電話して調べてもらったら、トラックが凍りついた坂道を登りきれなくて立ち往生しているとの事。
なんか嫌~な予感・・・
ドイツから来たから余計そう感じるのかもしれないけれど、ノルウェーって道路状況が悪すぎる!
ドイツはヒットラーの時代から、道路整備は最重要事項だ。
まぁ、その分工事も多いので渋滞が激しかったけど・・・
10分ぐらいしたら少し動き出したけれど、また止まって、しばらくしたらパトカーが来て、1台、1台に声をかけている。
嫌な予感が当たった・・・
「この道路は閉鎖になったっす。だから他に用事があったら今のうちに済ませちゃった方がいいっすよ。」
と、ほとんど田舎の駐在さん並の余計なお世話。(笑)
「他の用事なんてねぇ~よ!!」と心の中で思いつつ、どれぐらいで開通するのか聞いてみると、
「神のみぞ知るっすね~。カッカッカッ!」
と、笑いながら去って行った・・・
あぁ、不敵のノルウェー・クオリティー!
ノルウェー警察ゆるすぎる。
だってこの道はフェリー・ターミナルに向かう唯一の道で、デンマーク、ドイツ、さらにヨーロッパ南方へと続く重要な貨物輸送路なのだ。
だから碓氷峠みたいなクネクネの山道だけど、アメリカのトレーラー並の大きなトラックがバンバン行きかう。
経済面でも安全面でも、この道路の整備は最優先事項の一つなんじゃないのか・・・??
幸い私は、かなり遠回りではあるけれど家に帰る道がもう一つあったので、Uターンしてそちらへ向かった。
後方には他に行き場の無い車の長い列。
トラックの運転手さん達は皆チェーンを装着し始めていた。
後で聞いた所によると、道路が閉鎖になった時点でこの道を通るトラックとバスは全てチェーンの装着が義務付けられたとのこと。
付けなきゃ「罰金!」
そういう所だけは素早いのだよねぇ、ノルウェー警察って・・・